- 0話 或る魔術師
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2話 自称、ヤブ(6/6)
<翌日:クルムラド道中 平原街道沿い>
で…
なんでお前が居るんだ??
旅は道連れって言うじゃないっすか~
それに俺は か弱い後衛なんで、
できれば単独行動は避けたいんすよ。
その点 おたく等なら、昨日の戦いぶりを見てれば安心っすから!
…!!
はい! 力を頼られる事は戦士冥利に尽きます。
何が来ようと、全力で蹴散らしてみせますよ!
ミオラちゃん頼りになる~
(そのミオラを罠にハメてたくせに太ぇヤツだな…。)
ところで、二人はなんでクルムラドに?
お前よくしゃべるな
いや折角同行してて無言の方がおかしくないっすか?
あっ、えっと、
魔術師さんは「ソロ専門」って言ってたので、
普段はあまり会話は なさらないんじゃないかと!
あっ、そういう…
ほっとけ!
つーか質問する前に、まずは聞く側が情報出すもんじゃねーのか
魔術師さん…、俺に興味持ってくれるんすね。
(うぜぇなコイツ…)
俺は薬草採集依頼の帰りっすよ。
ヒーラーって定期的に治療師ギルドで点数稼がないと、資格が切れて人気落ちちゃうんすよねー。
いくらヒーラーが需要高いって言っても、優良パーティーに入っておかないと労働環境悪くなるんで。
へぇ…。冒険者にも、そういう立ち回りがあるんですね。
そうっすよ~。
クルムラドは良くも悪くも混沌としてる街なんで、どこのご飯が美味いだとか、どこの宿の雰囲気が良いだとか…
その辺知ってると知らないとじゃ、天地の差があるってわけっすね。
なるほど…!
なんで、俺と組んどけばいい冒険者デビューができるんで…。
俺とかどうっすかミオラちゃん
あんま鵜呑みにすんなよ。
その「情報持ってる人気職のヒーラー」さんが、こうして一人でふらふらしてるワケなんだからな。
いやー、魔術師さんは手厳しいなー。
…たしかに手強そうですね、クルムラドの冒険者さんたち…。