- 0話 或る魔術師
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- 10話 澱める風
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3話 異端の獣(3/5)
<クルムラド門前エリア 道脇>
まぁ、色々あったが…ようやく着いたな、クルムラド。
なんだか、ヒソゥに向かう頃が遠く感じますね…。
俺が見てるだけでも、因縁つけられたり、化け物に遭遇してたっすからねー。 濃い旅路だったっすね!
そんなわけで、俺たちの旅もここまでだな。
*杖で石畳をつきながら立ち上がって*
あ……。
あれ。
俺はともかく、ミオラちゃんともパーティー解散なんすか?
ソロ専門って聞いたろ。
クルムラドに着くまでって話で来てたんだよ。
はい…。
*浮かない表情から、笑顔で向き直って*
一人で旅をした時よりも、色んな経験ができて楽しかったです。
お二人共、ここまでありがとうございました!
…なーるほど。
じゃあ、俺が今からミオラちゃんと組んでもいいってことっすよね!
ヤブはミオラの背後に周り、
晴れやかに相手の両肩にぽんと手を乗せた。
は??
えっ!?
で、でも、ヤブさんもクルムラドまでって話じゃ
あの時は、魔術師さんとミオラちゃんが固定で組んでると思ってたからなんでー。
でもフリーになるくらいなら、俺はミオラちゃんと組んでたいんすよね。頼りになるってわかってるんで!
…………。
だから当然、魔術師さんも居たら有り難いんすけど…。
でもソロ専門なんすよね。いやー、残念だなー。
あぁ、そうだな。
これ以上 お前等に合わせてらんねー。
一人で気楽にやらせてもらう。
しれっと言い放ち、
二人に背を向けて歩きだした。
あっ……。
ご武運を~。
*ひらひらと手を振って見送り、ミオラに向き直って*
てなわけで、一緒に食事でもどうっすかミオラちゃん。
ミートパイの美味しい店とか知ってるっすよ!
……。
手を繋がれ、
魔術師とは別の方向へ誘導されていく。
振り向いてその影を探すも、
姿は見えなくなっていた。
…あの!
やっぱり私――――
だいじょーぶっすよ。
魔術師さんと組みたいんでしょ?
俺も同じなんで。
!
ヤブさんも?
なんで、作戦タイムといきましょう。
美味しいものを食べながら!